概要 |
○設計趣旨 北に出羽富士「鳥海山」東に霊峰「月山」を望み、秋には稲穂がたなびく自然環境に恵まれた地域である。敷地も31,836m2と広く南側にグラウンド、校舎棟には二つの大きな中庭を設け、建物全体が行き止まりのないループ状の建物配置とした。校舎棟は平屋建てとして隣棟間隔25m以上で冬でも十分日差しが入る様にした。教室は多目的スペースを併設し多様な学習が出来る様にした。根曲がり材方杖を設けた登り梁空間は天井高4~7mとなっている。冬の暖房は床下温風式床暖房とペアガラス木製サッシの効果で天井高さの不利益はない。夏は南西に設けた屋根突きテラスが日差しを遮り、教室の開き窓と高窓が西風を取り入れ自然のそよ風が流れ涼しい室内としている。事前に木材を確保する事が公共事業においては難しいが出羽庄内森林組合と地元製材所の協力を得、寒切りと葉枯らしをお願いした。雪国特有の根曲がり材を多用し材料コストの削減と強度の向上をはかった。 |